第52回四国理学療法士学会
大会長 木口大輔
愛媛県立中央病院

 厚生労働省は、少子化による人口構成比率の変化・社会保障制度の抱える問題を背景に、国民の保健医療の向上を図るとともに、最適な医療を実現するために、医療のデジタルトランスフォーメーション(医療DX)を推進しています。なお、医療DXとは、保健・医療・介護の各段階において発生する情報やデータを全体最適された基盤を通じて、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変える事と定義されています。

 医療DXが進む中、われわれ理学療法士は、理学療法の科学性・エビデンスの担保をするとともに、「人工知能(Artificial Intelligence: AI)の活用」「ビッグデータの活用」・「最先端技術の活用」などを行い、従来とは異なる新たな理学療法の創出・変革を求められています。

 本学会は、リハビリテーション専門職としての社会的責任を果たす必要があり、社会貢献に向けて取り組んでいくべきと考えます。そこで、第52回四国理学療法士学会では、「理学療法の新時代」をテーマとさせていただきました。本学会では、われわれが社会に求められる理学療法士になるために、これからの理学療法の課題・展望について考える機会にしたいと思っております。